投稿日2015年2月1日 バイオマス活用公共施設の地域熱供給システム

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概要

目的

未利用で再生可能な木質燃料を公共施設で利用することにより、エネルギーの地域循環システムの確立、拡大と、化石燃料の大幅な利用削減による環境負荷の低減を図る。

実施概要

間伐材などの林地残材等や造成材を木質原料製造施設で破砕し、役場、消防、公民館、福祉センターなどの木質バイオマスボイラーの燃料とし、熱エネルギーの供給を行う。

期待効果

その他、特徴的な効果

  • 重油から木質燃料への転換による経費削減。特に寒冷地での導入効果は大きい。
  • 単一エネルギーへの依存からの脱却による防災自治。

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

  • 地域の特性を活かした再生可能エネルギーを地域の雇用・経済へ結びつけ創出する。
  • エネルギーの地産地消。

ステップ1ビジョン策定

実施内容 持続可能な循環型森林経営をめざしたビジョンを策定する。
ポイント・考え方 地域資源を最大限活用した森林資源育成型の林業、木材産業づくりにむけた取り組みを実現するためのビジョンとする。

ステップ2フィージビリティ・スタディ(FS)の実施と計画立案

パーツ1 FSの実施

実施内容 公共施設の地域熱供給システム導入のための事業化に向けた基礎情報の収集・調査。
ポイント・考え方 活用できる森林資源・山林の状況(所有状態、質的・量的側面等)、木質資源、法律の規制、具体的なコスト、資金調達、社会的環境などの調査を実施する。

パーツ2 計画立案

実施内容 省エネとバイオマスエネルギー活用の具体的計画を立案する。
ポイント・考え方 徹底した省エネの実施により、まずエネルギー使用量を削減することが第一義。大量のエネルギー使用のままでは効果が出にくい。

パーツ3 国の政策や制度の活用・連携の模索

実施内容 費用の工面も含め情報収集する。
ポイント・考え方 設備コストが大きいため、農山漁村再生エネルギー法など国の制度の活用や政策も含め情報収集する。FS等が補助金の対象になる場合もある。

ステップ3木質原料製造施設等の設置

実施内容 木質バイオマスを供給するため、原料を製造保管するための集積基地をつくる。
ポイント・考え方 自治体内で確保することにより、近隣他地域からの未利用材の受け入れが可能になり原料の確保につながる。

ステップ4施設への木質バイオマスボイラーの段階的導入

実施内容 はじめに取りかかりやすく効果が大きい施設からはじめ、比較的公共施設が集中している地域に地域熱供給システムを導入する。
熱を多く使う施設:温泉(加温)、介護施設(給湯、暖房)、農業施設(ハウス)、製材所(木材乾燥)、等。

ステップ5継続的にすすめるための制度化と資源の確保、活用

実施内容
  • 実施を支える条例の制定などをすすめる。
  • 資源の確保とかかわる人材の確保のための施策を実施する。
  • 山を永続的に循環させるシステムの構築や森林整備のための財源確保のしくみづくり、新たな商品開発など、林業そのものの産業的な裾野を広げる取り組みを実施する(森林体験ツアー等)。
ポイント・考え方
  • 地域資源である森林資源を生かし循環させていくための施策が必要。
  • また、地域の雇用と経済、住民自治をすすめるために住民が参画できる森林資源を活用した新たな産業創出などの場をつくり実現していく