投稿日2016年3月31日 エコまち自転車職人研修認定制度

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概要

目的

  1. 研修を受けることで、自転車の多面的な機能を意識した販売行為の基礎的知識を獲得できる。
  2. 自転車を扱うプロとして、自己研鑽を積むモチベーションを高める。
  3. 公共の利益を意識した自転車屋さんのネットワークをつくる。

実施概要

環境にも健康にもまちにもよい自転車を普及させるために、自転車購入者(=自転車運転者)と密接な関係をもつ自転車屋さんを対象に、顧客に適切な説明ができるスキル保持を認定するための研修を行う。認定を受けた者にはエコまち自転車職人のいる店ステッカーと販促グッズを贈る。

期待効果

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

自転車は、環境負荷が少なく、人やまちにとってもやさしい乗り物。いま、世界中の都市で急速に自転車が見直されている。しかし、社会的な位置づけが未熟なまま乗り手が拡大することにはその反作用もある。
自転車屋さんは単に自転車を販売するだけでなく、消費者に初期段階で、直接「自転車のよさ」「自転車に乗るときの配慮点」を伝えられる。しかし、この役割を認識して販売している自転車屋さんは多くない。そこで研修と認定により自転車屋さんの役割拡大によるモチベーション向上をめざすものである。

ステップ1予算の確保

実施内容 予算の確保。実施に最低20万円程度必要。

ステップ2研修制度の設計

実施内容 研修制度を設計する。
ポイント・考え方 地域の自転車環境をめぐる課題に応じて研修プログラム、招聘講師、認定の内容、認定者へ渡すグッズなどを決める。

ステップ3研修の実施

実施内容 下記のような研修を実施する。
認定者へは、お店に貼れるステッカー、購入者に渡すステッカー、自転車と環境やまちづくりに関するグッズを渡す。
(プログラムの構成例)
午前〜午後、講義+ワークショップ等で構成
最後に簡単な確認テストを行う。70点位上合格。
(プログラム例)
9:30 開会
9:30〜9:35 ガイダンス
9:35〜10:05 【講義】◯◯市の自転車政策、走行環境,駐輪環境などについて
10:05〜10:35 【講義】自転車のルールの最新情報、自転車関連事故の現状、自転車保険の内容等について(講師:警察より)
10:35〜11:05 【講義】地域における自転車屋さんと組合の責任・役割について(講師:自転車軽自動車商協同組合より)
11:05〜11:15 休憩
11:15〜12:15 【講義】国内外の先駆的自転車先進都市の現状と成功の秘訣(講師:次点者NPO、研究者より)
12:15〜13:15 昼食休憩
13:15〜14:15 【講義】自転車屋さんのマーケティングとは-消費者のニーズ・消費者への提案のあり方(講師:マーケティング専門家より)
14:15〜14:30 休憩
14:30〜16:00 【講義・ワークショップ】「ぶっちゃけ話ワークショップ―”ぼやき”を”やるき”に」(商売や自転車環境について日頃感じている課題や理想像を共有する)
16:00〜16:10 休憩
16:10〜16:40 確認テスト
16:40〜16:50 事務連絡、閉会

ステップ4結果の通知

実施内容 採点後、認定者へ結果を通知する
ポイント・考え方
  • テストの合格基準はその都度決める。今後のモチベーション向上という目的からあまりハードルは高くしない。
  • 結果通知とともに、購入者へ渡せるグッズ(ここでは自転車に貼れるステッカーや配布用パンフ、認定店の店頭に貼るステッカーなど)を用意する

ステップ5認定者へのフォローアップ

実施内容
  • 警察や自治体、自転車関連団体が作成するパンフレットの認定自転車店への送付
  • 自転車関連法規の改正情報、自転車先進事例の情報などの発信

実施主体・協働・推奨される自治体

実施主体

住民・行政参加度

マンパワー
行政主導
資金
行政主導
総合
行政主導

協働によりどのような相乗効果を期待できるか

ここでは自治体の施策として実施することを想定した。
住民やNPO主催でも実施可能であるが、その場合は行政からの資金補助、研修実施にあたっての諸機関の連絡調整などが必要になる。
研修の受講費徴収の可能性もあるが、どれだけ認定のメリットを示せるかが鍵となる。

推奨自治体の自然・社会的要件等

まちの自転車屋さんがある程度の数存在する規模の自治体

参考事例

自治体名京都市未来まちづくり100人委員会
事例名まちと自転車のよりよい共存に貢献する「エコまち京都自転車職人」になろう!研修
参考URLhttp://www.kyo-mirai.jp/cn21/team14.html

京都市未来まちづくり100人委員会は2008年度から2015年度まで京都市が設置した公募型の組織。京都市市民へのアンケート結果から課題を抽出し、十数のテーマに分かれて活動に取り組む。各チームに活動経費が予算化されていた。

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