環境首都創造フォーラム2016年度in宇部

投稿日 2017年2月13日

環境首都創造フォーラム2016年度 in 宇部を開催しました

 

2017年1月18日〜19日に山口県宇部市ときわ湖水ホールで「環境首都創造フォーラム2016年度 in 宇部」が開催され、多様な情報共有・学習と意見交換の成果をあげて盛会のうちに終了しました。
今年度は、「創 エネ・省エネを活かしたまち・ひと・しごとづくり~パリ協定の実現に向けて~」を全体テーマに、
1 まちとしての創エネ・省エネのしくみ×しごと×地域内 資金循環
2 自らが関わる・創る「公共」交通
3 住宅とエネルギー×健康×環境、自治体PPS・地域公社×住民×まちづくり
の3つのテーマで、自治体 首長とNGOメンバー及び研究者による活発なディスカッションが行われました。これまで日本ではなかなか取り組みが進まなかった住宅のエコ化についても、 中島恵理副知事の発表による長野県の政策を切り口に、熱い議論がなされました。

第2部『地域から日本を変える!環境先進事 例の交流とディスカッション』では、全国フォーラム初となる分科会を開催し、
分科会1「自治体のエネルギー政策交流」
分科会2「ごみ減量、3Rの推進」
分科会3「人づくり 環境共育 ESD」
に分かれ、各分科会ごとに宇部市の地元の取り組みも紹介されるなど、有意義な交流がなされました。第1部の 最後には、フォーラムを積極的にリードしてくださった宇部市の久保田后子市長と多治見市の古川雅典市長により、「環境首都創造フォーラムin宇部 共同行 動宣言」が力強く読み上げられました。

環境首都創造フォーラムin宇部 共同行動宣言

私たち環境首都創造ネットワークに集う自治体、NGO、 研究者は、山口県宇部市で本年度の環境首都創造フォーラムを実施し、持続可能で豊かな地域社会を創り出すための具体的かつ積極的な議論を行った。私たち は、その成果を活かし、地域や組織の特性を相互に尊重するとともに相互の交流を深め、協力、共同して次に掲げる行動を実施していくことを宣言する。

1 地域からパリ協定の実現をめざし、会員自治体が以下の項目に対し、具体的な中期目標、長期目標を設定(改定)し、行動していこう。

(1) 世界的な平均気温上昇を、産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること。

(2) 温室効果ガスの排出量をできるかぎり早く減少に転じさせ、今世紀後半に排出量と吸収量とのバランスを取って実質的な排出をゼロにすること。

2 パリ協定の実現に向けて、日本政府が最大限の政策を総合的に推進ができるように、共同して働きかけていこう。

3 気候変動を軽減する政策と活動をさらに推進することで、地域に新しい需要、雇用、イノベーションを生み出すとともに、当該事業への投資と地域内の資金循環を創出する新たな経済社会の仕組みづくりを率先して推進しよう。

4 地域主体で地域経済の安定的発展と雇用の確保、安心安全のまちづくりに貢献する、自然と環境を大切にした再生可能エネルギーの飛躍的導入を実現する仕組みづくりを推進しよう。

5 地域を支える将来世代の環境学習とESD(持続可能な開発のための教育)を通じた交流を、さらに活性化しよう。

6 ゼロエミッションの実現を目指し、リサイクルにとどまらないリデュース、リユースを具体化する廃棄物政策を積極的に推進していこう。

7 「地域の力」を向上するため、持続可能で豊かな社会の基盤となる人材の養成を、さらにすすめよう。

8 環境配慮型地域産品の普及拡大を相乗効果が出せるようにすすめよう。

9 自治体、NGO、研究者の環境首都創造ネットワークへの加盟を促進し、相互連携と人的交流を深めよう。

10 目標実現に向けて、環境首都創造NGO全国ネットワークの提案する2つの活動に、積極的に参加するとともに、近隣自治体等に参加を呼びかけよう。

2017年119

環境首都創造ネットワーク
(参加自治体・NGO・研究者等詳細はこちら

◯環境首都創造フォーラム2016年度 in 宇部の概要

本 フォーラムは、環境首都、そして持続可能で豊かな地域社会をめざす自治体首長とNGOメンバー及び研究者が、持続可能な社会を地域から創り出す具体的で前 向きな議論を行い、その成果を各地での実践に活かすとともに、今後の活動展開への推進力の創出をめざして毎年開催しています。
宇部フォーラムは、「パリ協定」を日本の地域社会から具現化するため、地域主体の「再エネ・省エネを活かしたまち・ひと・しごとづくり」の実現に向けた具体策を戦略的に組み立てていくため議論を深め、必要な政策を明らかにすることを目的に開催します。

《全体スケジュール》
第1部 『市区町村長と環境NGO、専門家によるディスカッション』
2017年1月18日(水)午後1時15分から午後5時15分まで(予定)

■市区町村長と環境NGO、専門家によるディスカッション

全体テーマ
「創エネ・省エネを活かしたまち・ひと・しごとづくり~パリ協定の実現に向けて~」

12:30 開 場
13:15 開 会
1.主催者あいさつ     宇部市長 久保田后子

2.趣旨説明と課題提起   環境首都創造NGO全国ネットワーク代表幹事 杦本育生

3.ミニレクチャー
「パリ協定のインパクト〜脱炭素革命と地域〜」
共同通信社編集委員兼論説委員 井田徹治 氏

ディスカッションテーマ1 まちとしての創エネ・省エネのしくみ×しごと×地域内資金循環

4.事例発表・ミニレクチャー
「東近江市の持続可能な地域社会創り」
NPO法人菜の花プロジェクトネットワーク代表 藤井絢子 氏
「エネルギーのバリューチェーン分析〜省・再エネによる地域経済効果の評価〜」
立命館大学経営学部教授 ラウパッハ・スミヤ ヨーク 氏
5.参加者によるディスカッション

ディスカッションテーマ2 自らが関わる・創る「公共」交通

6.ミニレクチャー
「自らが関わる・創る「公共」交通」
株式会社 まち創生研究所 代表取締役 酒井弘 氏
7.参加者によるディスカッション

8.本日の議論・成果のまとめ

17:15 本日のディスカッション終了予定
2017年1月19日(木)午前8時30から正午まで(予定)

全体テーマ
「創エネ・省エネを活かしたまち・ひと・しごとづくり~パリ協定の実現に向けて~」

8:30 開 会

ディスカッションテーマ3 住宅とエネルギー×健康×環境

1.事例紹介・ミニレクチャー
「長野県 建築物の気候変動対応政策について」
長野県副知事 中島恵理 氏
「住宅と環境、健康」
京都府地球温暖化防止活動推進センター事務局長 木原浩貴 氏

2.参加者によるディスカッション

ディスカッションテーマ4 自治体PPS・地域公社×住民×まちづくり

3.事例紹介
「日本初、エネルギーの地産地消都市」
みやまスマートエネルギー株式会社代表取締役社長 磯部達 氏
「ドイツに学ぶ地域公社とまちづくり」
えねみら・とっとり代表 NPO法人環境市民 手塚智子 氏

4.参加者によるディスカッション

5.本日の議論・成果のまとめ

6.環境首都創造ネットワーク 共同行動の提案
第2部 『地域から日本を変える! 環境先進事例の交流とディスカッション』
2017年1月19日(木)午後1時から午後4時20分まで(予定)

分科会1 「自治体のエネルギー政策交流」
コーディネーター:気候ネットワーク理事・事務局長 田浦健朗 氏

事例発表
「飯田市のエネルギー政策・活動内容 成果と課題」
飯田市市民協働環境部環境モデル都市推進課主事 小林晋 氏
「新城市のエネルギー政策・活動内容 成果と課題」
新城市環境部環境政策課主任 和田直人 氏
「自治体PPS調査とメガソーラートラブルへの対応〜日本各地のエネルギー政策・活動内容 成果と課題〜」
NPO法人環境エネルギー政策研究所 山下紀明 氏
「宇部市のエネルギー政策・活動内容 成果と課題」
宇部市市民環境部地域エネルギー推進室 係長 大村浩誌

参加者によるディスカッション
分科会2 「ごみ減量、3Rの推進」
コーディネーター:未来の子共同代表 大西康史 氏

ミニレクチャー・事例発表
「現在のごみ問題の課題、地域社会での取り組み事例・方向性」
京都大学名誉教授 京エコロジーセンター館長 高月紘 氏
「水俣市のゼロウェイスト政策の成果と課題について」
水俣市環境クリーンセンター主査 吉冨悠哉 氏
「生駒市のごみ減量、家庭ごみ有料化の成果と課題」
生駒市市民部環境保全課課長 吉川和博 氏
「子育て支援リユース事業・捨てればゴミ!再使用で笑顔!」
宇部市まちづくりサポーター  松尾秀則 氏

参加者によるディスカッション

分科会3 「人づくり 環境共育 ESD」
コーディネーター:くらしを見つめる会 代表 内田洋子 氏

ミニレクチャー・事例発表
「ESD(持続可能な開発のための教育)の取り組み」
環境省中部環境パートナーシップオフィス チーフプロデューサー 新海洋子 氏
「子どもが運営するまち『とさっ子タウン』の取り組み」
高知市市民活動サポートセンターとさっ子タウン担当 尾崎昭仁氏
「兵庫県加西市立西在田小学校 エコスクールの取り組みから」
NPO法人環境市民理事・FEE Japan理事 下村委津子
「スタディツアーの取り組み」
宇部市地球温暖化対策ネットワーク 太田幹夫 氏

参加者によるディスカッション

《会 場》 第1部 ときわ湖水ホール大展示ホール (山口県宇部市沖宇部254番地)
第2部 ときわ湖水ホール大展示ホール、ミーティングルーム及びレストハウス
最寄り駅:JR宇部線 常盤(山口県)駅から徒歩約15分

《主 催》 宇部市・環境首都創造ネットワーク・環境首都創造NGO全国ネットワーク

本フォーラムの開催費用の一部は、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成金を使用しています。